冬のジャズ・フレーズ練習
ジャズ・フレーズはなんてったって半音の細かい動きが多いですよね。速弾きしないにしても冬場には辛い・・・そんな冬におすすめなのが「あえて難解なフレーズ」です。難解ですよ。技術的に難しいわけじゃありません。解釈が難しいってことです。フレーズの内容をしっかり勉強するいい機会じゃないでしょうか。でもどんなフレーズを練習したらいいか分かりませんよね。
心配無用です。
この記事を読んだら【冬にオススメ】ジャズ・フレーズ練習3選!が分かりますよ。
ベスト1:オーギュメント・フレーズ
オーギュメントというのはドミナント・セヴン・シャープ・ファイヴのことです。このフレーズにはEaug7のアルペジオ(セヴンスは含まず)が含まれています。さあ、どこに含まれているでしょうか?正解は1小節目3、4拍目と、2小節目の1拍目最後の16分音符からでした。このC音が実際には「B♯」であり、E7の5度のB音をシャープさせた音なんです。ちょっと難しいですよね。ちなみに意味不明なD♯音はただのクロマチック・アプローチ、ま、装飾みたいなもんですので気にしなくて大丈夫です。
ベスト2:アウト・フレーズ
アウトというのはキーやアヴェイラブル・スケールから外れるという意味です。そんな言葉ある以上「間違えても怖くない!」って思いがちですが、このアウトする音というのはかなり計算して使わなきゃいけないんです。すごく印象的になる反面、当然ながら「あれ?今の間違えたんじゃないの?」って雰囲気になるからです。このフレーズでは頭の2音がアウトしています。あれ?っと思わせて緊張感を作ったと思いきや、単純なスケールの流れで緩和する・・・。これはウェス・モンゴメリーがよく使う手法で、このフレーズもウェスを参考にしたものです。(1小節目最後はアプローチ・ノートです)
ベスト3:ビバップ・ドミナント
ビバップ・ドミナントというのは名前の難しさに反して簡単で、ミクソリディアンにメジャー・セヴンスを追加しただけのスケールです。スケールが7音だと8分音符で弾いていくとズレちゃうからつじつま合わせのために1音足したと考えて大丈夫です。つまり、ビートの上にコードトーンを持ってくるための工夫と考えるといいでしょう。このfフレーズの場合はG7を想定していますが、2小節目1拍目裏にF#を持ってくることで2拍目にコードトーンのFが来るという工夫としてGビバップ・ドミナント・スケールを使っています。・
まとめ
トータル・ギター・メソッドのジャズ・フレーズ編は著名ジャズ奏者のフレーズをたくさん抜粋して作っています。そしてフレーズを覚え込むだけでなく、理論的な解釈が深まるうようにプログラムしていますので是非ご利用ください。
津本幸司