還暦
偶然にも今年は還暦前後の方とお目にかかる機会がたくさんあります。年齢的には私よりひとまわり上の先輩達のセカンドライフ用の音楽人生設計図をお手伝いするのが非常に楽しいです。妻が丁度還暦なので世代差を感じることなくお話できるので、それも楽しみの一つです。
72歳
9月1日で72歳の誕生日を迎えられた音楽家の転身ストーリーを紹介します。あらすじとしては、60歳までサラリーマン、再雇用されたのですが2年で退職し、音楽家に転身して悠々と音楽家ライフを楽しんでいらっしゃいます。コンピューターが苦手だそうで、ネット上では目立った活動はしていません。60歳まではハードロック・ギターでしたが、60歳から始めたジャズ・ギターで、なんとご近所のバーなどのコミュニティではスターだそうです♫それでいいですよね！
相談内容
相談に来られたのは61歳の時でした。「今からジャズ・ギターは遅いでしょうか？」とのことでした。話を聞くと、再雇用で忙しさは現役時代と変わらないので時間がなく、奥様がご家庭の都合で働けないとのことでした。
でも、よくよく聞くと、貯金が結構あって、老後の生活には困らないくらいだったのです。でも、長年の大企業勤めによる責任感が消えず、「この仕事はまだまだ若い者には分からないだろう」という、ある意味意地っ張りな性格が再雇用での時間を奪われていた原因でした。
なのにも関わらず時間が無いから好きな音楽ができない、ジャズ・ギターを始めたいのに学んでは忘れての繰り返しで前に進まない・・・という悩みでした。
聞きたい言葉は分かっていたので悪役を買って出ました
「あなたがいなくても会社なんて大丈夫ですよ」
諸刃の剣・・・捉えようによっては「お前は社会に不要な人間」「死んでも困らない」と聞こえてしまいますが、流石大先輩、理解してくださいました。
問題解決5ステップ
すぐに退職せずに1年掛けて一緒に問題解決をしました。
⑴まずは、時間の確保です。どうせ役職も離れて、安月給で会社もイヤイヤ雇っているような状態です。責任のある業務、精神的ストレスのある業務、帰宅後も脳内を支配する業務、人間関係を排除しました。
そして、何よりも通勤時間、勤務時間の劇的な短縮を試みました（2013年コロナ前です）。
⑵次に解決したのは、「学んでは忘れるループ」からの脱却です。これは当時はトータル・ギター・メソッドⓇが無かったので私の本を片っ端から当時できたてのメルカリで買いあさりました（私が自分で）。そして順番を作って自習するように言いました。ちなみにこれをちゃんとやったのがトータル・ギター・メソッドⓇです。
⑶その後に解決したのは、奥様のケアです。何かと移動が多い奥様の運転手になったのです。これは結構試行錯誤しましたが、音楽を聴く時間が圧倒的に少なく、時間があれば楽器を弾きたいという状態だったので、強制的に奥様を送り迎えしながら車内で音源を聞くようにしてもらいました。
⑷そして、記憶力の低下と、目標設定の不備を修正しました。記憶力も体力も若い時のようにはいきません。若い人と同じ目標設定ではいけません。自分の年齢、記憶力、体力、希望を加味した「音楽人生設計図」が必要なのです。二人で徹底的に作り込みました。
（ちなみにそれを制作するのが「11月の音楽家になるためのセミナー」です。現在2023年9月2日〜3日はトータル・ギター・メソッドⓇ会員様だけ募集が始まっています。フェイスブックレッスン会員である必要はありません。佐藤のフェイスブック投稿を確認してください）
⑸遂に退職しました。1年掛かりましたがハッピーリタイアです。
10年後
昨日2023年9月1日72歳の誕生日を迎え、定価の10万円の面談費用を払って会いに来てくださいました（「トータル・ギター・メソッドⓇ持ってたら安くなるのに、なんでトータル・ギター・メソッドⓇ持ってないの？」って思うでしょ？インターネットがよく分からないんですって）
10年前より若返ってるような気がします。不思議ですね。ご本人も活き活きしてました。100歳まで生きる典型例を見せて頂いたようで嬉しかったです。
まとめ
「音楽人生設計図を一緒につくってくださりありがとうございました」
との御礼でしたが、私的は
「音楽人生設計図を一緒につくらせて頂いてありがとうございました」
と、返しました。口語でしたので
「その『つくる』は『創る』ですよね！と」
さらなるカウンターパンチが来ました。
退職前後の先輩方の音楽ライフを応援しています！
津本幸司
セカンドライフの音楽家転身の方への参考になるような配信も心掛けますので是非LINEのお友達になってください。
