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ギタリストは成長してはいけない

プロ・ギタリスト

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今年もISMギタリスト養成所からたくさんのプロ・ギタリストが生まれています。あるギタリストはプロになってからもドンドン成長しています。だから「激怒」しました。なんで成長してるのに怒られるか分かりませんよね。

トータル・ギター・メソッドの評判

心配無用です。

この記事を読んだら、なぜプロ・ギタリストは成長してはいけないか分かりますよ。

理由

プロ・ギタリストはお客様を自分の成長の踏み台にしてはいけないからです。

このギタリストは3月と9月にライブを行いました。チケット代は同じです。明らかに9月の方がクオリティが上でした。この時点で3月のお客様を裏切ってるの分かります?同額ですものね。そして3月と9月のライブ両方に来てるお客様も騙された気になるの分かります?同額ですものね?数ヶ月後に同額のライブの予定があるんです。9月のお客様も裏切られる可能性があるの分かります?同額ですものね。

「3月にチケット買った方、ごめんなさい!9月はなんと同額でもっと良い商品です!」

これが許されるのはジャパネット・タカタくらいです。

成長を喜ぶ?

成長が喜ばれるのはスポーツ選手です。音楽家ではありません。音楽家が頑張って成長した事が喜ばれるのは「発表会」の場だけです。お金を頂くライブでは成長は「詐欺行為」です。

お客様が欲しいもの

お客様が欲しいものは「自分が支払った金額に見合う価値のある時間」なんです。ここを勘違いしているプロ・ギタリストが多いんです。お客様は「頑張って成長するギタリストを応援するためにお金を払ってるわけじゃない」んです。それをやってくれる人は「お母さん」です。

「お客様」と「お母さん」の区別が付いてないプロ・ギタリストになってはいけません。

「課題が残る結果となった」

このセリフを人前で言えるのはスポーツ選手だけです。人前に立ったプロ・ギタリストが言ったらその時点で失格です。プロ・ギタリストは毎回「完璧な演奏で価値のある時間を提供できた」と自信を持って言うべきです。

間違い・事故

間違えたり、事故が起こったりします。それは減点対象になりません。ただの変化です。そしてその変化も「価値のある時間」の一部です。「完璧な演奏」とは「間違いのない演奏」ではありません。

じゃあどうすれば良かった?

成長することが想定できてたなら3月と9月のチケット代を変えるべきでした。チケット代が変えられないなら、3月と同じクオリティで9月も演奏すべきでした。そんな器用な事ができないなら、3月と9月の演奏の違いが、「クオリティの違い」ではなく、「同じクオリティの価値ある時間に含まれる変化」として表現しなくてはいけません。これは「マナー」ではなく「義務」です。最優先で考えるべきは「完璧な演奏によって、お客様に支払って頂いた金額に見合う価値のある時間を提供すること」です。決して、お客様を自分の成長の踏み台にしてはいけません。これが最も言いたいことです。

まとめ

成長が喜ばれるのはスポーツ選手だけ。音楽家の成長が喜ばれるのは「発表会」だけ。プロ・ギタリストは毎回「完璧な演奏で価値のある時間」を提供しましょう。

津本幸司

2019年11月3日の私の誕生日ライブはチケット6万円です。詳細はこちら。お待ちしています。

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