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ギター教室物語:第一話【生徒募集と体験レッスンに騙されるな】

はじめに

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このストーリーでは悪いギター講師とカモになった生徒との間に、ツモトコウジがどこからともなく登場して悪いギター講師を懲らしめ、生徒の問題を解決します。

とある街

正人君:ギター好き25歳
「お、スマホゲーム中に広告が出てきたぞ。どれどれ。AAギター教室が生徒募集かぁ、体験レッスン無料かぁ、しかも初心者歓迎だって!行ってみよう!」

悪田:ギター講師40歳
「こんにちわ。悪田です。君は初心者なんだね(へへへ)」

♫ジャンジャン♫あーでもない、こーでもない♫じゃらじゃら♫

悪田:「あっという間の30分だったね。うちのカリキュラムはしっかりしてるよ。すぐに上手くなるからね!月々9,980円で月2回の30分レッスンが受けられるよ。安いでしょ?!さらに1年分チケット制にするとレッスン1回分無料になるよ。お得でしょ?!」

正人:「はぁ・・(多分安いんだろうなぁ)」

悪田:「君は初心者だから教材費もそんなに掛からないし、君は才能があるから私が特別に入会金を半額の5,000円にするように受付のお姉さんに言っとくことも可能だよ。」

正人:「そこまでしてくれる・・・じゃ、じゃぁ入会しま・・・?!」

ツモト:「ちょっと待ったぁ!このギター教室に入会してはダメだよ。」

悪田:「だ、誰なんだ!?」

ツモト:「申し遅れました。全国の優良ギター教室を作ってきたツモトコウジと申します。受付の方が入れて下さいました。」

正人:「なぜ、入会しちゃだめなんですか?」

ツモト:「君はまんまと悪徳商法に引っかかってるからだ!」

悪田:「し、失礼な!どこが悪徳商法なんだ!」

ツモト:「スマホに広告が出てきた訳だね?その広告費は誰が払ってると思う?君が払うんだ。受付にお姉さんがいたんだよね?その人件費も君が払うんだ。入会金が半額になるんだよね?講師の一言で金額がガラッと変わるずさんな経営だ。教材費のそんなに掛からないという言葉も聞き流してはいけない、いくら掛かるかは講師次第で決められるわけだからね。そして、30分5000円のレッスンは高すぎる。安いというのはウソだ。しかも1年分まとめて取ろうとしてるんだよ。入会したら12万円払わされることになる。返報性の原理という心理テクニックを使って、無料体験レッスンと割引への口利きに恩義を返さなくてはと思わせる手法なんだ。」

正人:「あ!」

悪田:「うっ・・・」

ツモト:「入会する理由は【講師が信頼できるから】であるべきであり、【講師に恩義を返したいから】であってはいけないんだ!」

正人:「確かに信頼はしてない・・・」

悪田:「なぜ俺が信頼できないんだ!無礼者!」

ツモト:「では、なぜそんな巧みなセールス・トークが必要なんですか?なぜ、割引が必要なんですか?」

悪田:「こっちも商売なんだ!客を捕まえようとして何が悪い!」

ツモト:「はっはっは!まんまと尻尾を出しましたね。初心者ギタリストを金を持ってくる客として扱い商売をするギター教室。私はこのようなギター教室が日本に存在することを悲しく思います。音楽を学ぶ人を心から応援したいという気持ちがないならギター教室を運営する資格はないんです。だから私は、正しい気持ちを持った素晴らしいギタリスト達に正しいギター教室の理念を教え込んで、全国に多くの優良ギター教室を作ってきたんです。」

悪田:「俺だってウソを教えてるわけじゃね〜んだ!」

受付のお姉さん:ガチャ「ねぇあなた・・・あ、レッスン中?」

正人:「あ、受付のお姉さん・・・」

悪田:「うるさい!おまえは引っ込んでろ!」

受付のお姉さん:「幼稚園のお迎えの時間だから私は行くわよ。」

ツモト:「やはり受付の方は奥様なのですね。人当たりの良い方でした。お子さんも小さいようですね。生活大変なのでしょうね。お察しします。」

悪田:「くぅ(泣)・・・思いのほか金が掛かって・・・俺、どうしたらいいんでしょう・・・」

ツモト:「おやおや、今度は講師からの人生相談タイムですな。」

悪田:「ギター教室以外には仕事がないんです・・・チケット制や割引トークなどはビジネス書に書いてあったのをそのまま真似したんです・・・」

ツモト:「あなたの演奏を先ほど聞きましたが、素晴らしいギタリストだと思います。お金がないから『初心者ギタリストを餌にする』という考え方を捨てて、『初心者ギタリストに上達してもらって楽しくギター演奏をしてもらおう』と心から思うようになれば初心者ギタリストもたくさん来ると思いますよ。月謝の設定、支払い制度、広告比、人件費など一緒に見直しましょう。」

悪田:「お、お願いします」

半年後・・・

正人:「ツモトさぁ〜ん!」

ツモト:「お、正人君じゃないか。久しぶりだね」

正人:「あの後、悪田先生のところに通うことに決めたんです。今じゃかなり上達しましたよ!」

ツモト:「お、それじゃ私とセッション・バトルしよう!負けないぞ!ハハハ」

おしまい

このお話はフィクション・・・だと思います?(心臓バクバクしながら読んでる横浜のギター講師が一人いるはずです)

津本幸司

f:id:totalguitarmethod:20190704151940j:plain(プロ志向の方はISMギタリスト養成所へ)