ギタリスト専用ブログ

ギタリストに役立つ記事を配信します

音楽人生を諦めさせてしまった【音楽家コーチング™】

2023年3月

この記事執筆は2023年3月です。一人のバークリー受験生が受験を断念しました。ISMギタリスト養成所を1997年から運営し、26年目にして始めてのバークリー受験失敗です。100%私の手落ちです。個人が特定されるので詳細は伏せますが、昨年3月に一度受験に落ち、今年は二回目の受験すら断念するとのことでした。

【お知らせ】

ちょこちょこ書いてきた音楽家コーチング記事はnoteに引っ越ししています。このブログは【ギター】及び【暗号資産】のみになり、noteは【音楽家コーチング】記事のみになりますので、ブックマーク宜しくお願い致します。もしくは、公式LINEからぴょんぴょん跳べるようにしてます。

この方はギター歴3年です。はっきり言って3年練習して入れる大学ではありません。私自身ですら音楽の英才教育を受け、幼少時から海外暮らしでバイリンガルで、アメリカの音楽高校をトップで出て、あらゆる受賞歴がありましたが、入試は不安がありました。過去26年の生徒達も最低音楽歴10年で、私と専門学習を2年以上してから入試し、2回は必ず落ちて、3回目くらいで補欠入学です。

諦める理由

昨年の受験失敗時に「自分にはこの壁は越えられない」と思ったそうです。

音楽家は1年でできることを高く見積もり過ぎます。そして、10年でできることを低く見積もり過ぎます。

その10年を経験するほど生きてないので、結論を出すのは焦りすぎです。時間はまだあるんです。自分に時間を与えれば壁は越えられ、今の自分は超えられます。

大きな桜の木のように

育つまで大変長い時間かかりますが、大木になれば毎年綺麗な花を咲かせることができます。苗木の状態で枯れたと思い込み、刈り取るほどもったいないことはありません。

マイペース

「マイペースで頑張ったつもりだが無理だった」という反省でした。これが駄目なんです。マイペースですべてが上手く行くなら世の中の全員が上手く行ってます。

私は全員に対して思います。「足りないんだよ」と。

やり過ぎぐらいで丁度いいんです。

狂うくらいで丁度いいんです。

バランスを失う

一人、頑張り過ぎの音楽家を知っています。過去の私自身を見ているようです。女の子です。彼女は美容に影響が出るほど頑張ってます。この場合は周りの私達が微調整しないとバランスを失います。でも、自分ではバランスを失うくらい頑張り、周りが心配して手を差し伸べるくらいで丁度いいんです。

10万分の1

上記のように頑張る音楽家が10万人くらいいて、物になるのが10名ほどです。そしてその10名の内、9名が1年で消えます。

悪いのは指導者

この受験失敗は100%津本幸司の責任です。この理念が伝えられてたつもりでいたからです。

確かに、3年間を振り返ると、この受験生は友達と遊び、タバコを吸い続け、登山や、ゴルフや、車に熱中し、ギャンブルをしていたのは知っています。でも、「きっと内心は分かってくれてるんだ」と思っていました。いや、正直なところ、そう自分に言い聞かせていました。「26年間失敗したことないから、失敗するはずがない」と思っていたんです。自分のことならまだしも、他人すらこんな思い込みで制御できると思っていたのは、私の思い上がりでした。

受験はもちろんのこと、音楽自体を辞めるそうです。これも私の責任です。

従って

責任を取り、ISMギタリスト養成所では受験生の受け入れを2022年度3月31日を持って終了します。私の受験生を指導する力が文字通り「亡くなり」ました。

今年の入所を待っていた受験生達の親御さん達には、私が直接手書きのお手紙を送らせて頂きます。申し訳ありません。

津本幸司