音楽家
あらゆる講義を受けることでしょう。学生さんなら授業ですし、社会人ならセミナーなどがあります。講義の聴き方を知ってる音楽家と知らない音楽家では、得る内容が数十倍変わって来ます。
そして、講義をしている側から見ると一発で見抜けます。良い例と悪い例を紹介します。
良い例
最も手っ取り早くて、効果絶大なのは「オーディエンス・リーダー」になることです。
この言葉って検索しても出てこないとスタッフが言っていました。英語では常識のように使われている言葉です。小学生でも知っていますし、小学生の授業態度もこのオーディエンス・リーダーの立場争奪戦が基本です。
講義をしている人が30人に話しているとしたら、あたかもマンツーマンで自分には無し掛けているかのように受け取る人をオーディエンス・リーダーと呼びます。講義をしている人が大きな声を出したら、大きくうなずき、否定をしたら、口をむすんで首をゆっくり大きく横に振り、質問があるかと聞かれたら、真っ先に挙手をします。これがオーディエンス・リーダーです。
これによって、講義をしている側を洗脳することができるんです。話をしている方も、適切なリアクションをしてくれると、その人とマンツーマンで話していると錯覚してしまい、その人に有意義な話し方になってしまいます。これは悪気もなく、故意でもなく、本能的なことです。
そして、講義をしている方も、オーディエンス・リーダーも得をします。
悪い例
最も愚かで、全員から嫌われるのが「自分中心」になることです。一見オーディエンス・リーダーと同じように見えますが、似て非なるものです。そして、アメリカの小学校でも、最も多いダメ生徒の典型例です。
つまりは、自分が「全員の時間を奪う権利がある」「全員の注意は少しでも自分に向いてて欲しい」と考えている状態です。
セミナーでいきなり挙手をせず発言したり、声を出してリアクションしたり、最悪なのは質問で「○○をもう一回説明してください」ということです。
私はセミナーで上記の人が居ても、「オーディエンス・リーダーになろうと頑張って、失敗した」わけですので、ナイス・トライと捉えて、その場で退場を言い渡すことはありません。次のセミナーでそれが無いことを確認できたらリセットと考えています。ただ・・・残念ながら2回連続の失態で退場の人もしばしばです。
まとめ
音高生、音大生、社会人音楽家もオーディエンス・リーダーになって講義を聴いて、たくさん吸収してください。
津本幸司
以下の書籍をどうぞ宜しくお願い致します。