哀愁
若い人には出せませんよね。
私個人的にはこれが演奏のテーマです。
少し肌寒い時期、人通りが少なくなった22時の街にしとしとと雨が降り始める。傘をさすほどでもない。まつげに乗った細かい雨のしずくが視界を妨げる・・・これは涙じゃない、雨なんだ・・・足下を見下ろして小さく笑みをこぼす・・・そしてトレンチコートの襟を立てて一人帰路へ。
こんなフレーズ弾けると良いですね。
心配無用です。
この記事を読んだら哀愁のジャズ・フレーズ3選が分かりますよ。
ベスト3
初心者の方も分かるように難しい音楽理論は無視します。Aハーモニック・マイナーというスケールがあり、その中に含まれるG♯の音が良い感じの哀愁を出してくれるんです。1小節目の3拍目ですね。この音はAに解決したくなるので、ちょっとした緊張と緩和のバランスがバーバリーのトレンチコートに合うんです。さらに特殊なブルー・ノートとして♭5のE♭を追加すると少しブルージーになって雨に濡れても気にならない男っぽさが出せます。最後から2つ目の音ですね。
ベスト2
このフレーズは哀愁ただようG♯音が3拍目のビート上に来ています。G音に解決したくなるG♯なのに、逆にG音からG♯に向かっています。まるで、絶世の美女を目の前にして「君には興味がない・・・」と、背中を向けるようなもんです。希望と逆を行くことで哀愁が出せます。(?)
ベスト1
最後のこのフレーズにはもちろんG♯と♭5のE♭が含まれています。ビート上にG♯も来ています。ベスト3とベスト2のフレーズを混ぜたような強力哀愁フレーズです。さらに1拍目と3拍目の強拍をピッキングしないことにより急に大人っぽくなります。大人は首もとが寒さに敏感なので(?)トレンチコートの襟を立てたくなります。そして上昇と下降が複雑に絡み合っている部分がバーバリー柄、いやアクアスキュータム柄を彷彿させます。
まとめ
哀愁のジャズ・フレーズ3選でした。フレーズ選びに時間を掛けてる時代ではありません。トータル・ギター・メソッドのジャズ編ではこのようなフレーズを100個「抜粋して」用意しました。究極の時短が可能なメソッド→トータル・ギター・メソッド