シーズン
音楽家の年齢は様々です。経済状況も様々です。資産形成にはシーズンというものがあります。それらは次の通りです。
- 【春】稼ぎを増やして貯蓄をする時期
- 【夏】投資収益を増やす時期
- 【秋】実った資産を使う時期
- 【冬】資産を使い切る時期
まず最初に【冬】資産を使い切る時期を恐れていることは分かります。人間はそういう生き物です。ただし、ほとんどの日本人が資産を使い切らずに亡くなっています。それどころか、最も貯蓄額が多い状態で亡くなることが多いのです。アメリカでも資産を減らして死ぬ人は7人中1人だけです。それほど私達は資産を使い切るのが怖いと感じるのです。
そして、恐らく読者の方はその【冬】の心配をする前に、その前の【秋】実った資産を使う時期に辿り着けるかが心配だと思います。そのため、できるだけたくさんの貯蓄をしようと頑張っていることでしょう。しかし、これも人間はどこまで貯蓄しても「もっと、もっと」貯め込もうとする生き物です。「貯蓄がいくらあればお金持ちか?」のアンケートの平均は2億3千万円ですが、1億円以上資産を持っている人に同じ質問をすると平均が7億5千万円になるというのは有名なデータです。つまり、【秋】実った資産を使う時期になっても、【冬】資産を使い切る時期になっても「もっと、もっと」貯蓄しようとします。その結果、最も貯蓄額が多い状態で亡くなるのです。
これらの人間の習性を理解した上で、自分がどのシーズンにいるかを計算してください。【秋】実った資産を使う時期にいる人や、【冬】資産を使い切る時期にいる人はこの本を読んでいないと思いますので、【春】稼ぎを増やして貯蓄をする時期か、【夏】投資収益を増やす時期かを計算します。計算の前提として、「【春】は【夏】より先に来る」ということがあります。つまり、若い時期は【春】稼ぎを増やして貯蓄をする時期です。「ある程度」年齢を重ねて、「ある程度」資産ができて、「ある程度」投資収入が得られるようになったら【夏】投資収益を増やす時期になります。この「ある程度」を三つのステップで計算します。3人の例も挙げます。
ステップ①
年間貯蓄可能額を計算します。
Aさん:月収20万円の人が月1万円貯蓄できるなら年間12万円
Bさん:月収50万円の人が月20万円貯蓄できるなら年間240万円
Cさん:月収25万円の人が月2万円貯蓄できるなら年間24万円
ステップ②
投資による予想年間利益を計算します。
Aさん:投資していないので0円
Bさん:6000万円をインデックス投資で年利4%で240万円
Cさん:700万円をインデックス投資で年利4%で28万円
お知らせ
途中ですが、この記事はこの本の11章からの抜粋です。是非お手に取って頂けると尻尾を振りながら喜びます!
ステップ③
ステップ①-(引く)ステップ②を計算します。プラスなら【春】稼ぎを増やして貯蓄をする時期(Aさん)プラスマイナス0なら【春】から【夏】への過渡期で両方に注力する時期(Bさん)マイナスなら【夏】投資収益を増やす時期(Cさん)注意点として、収入額、貯蓄額、投資額の大小は関係ないことがお分かりでしょうか。収入だけを見るとAさんとCさんは低額所得者なのでもっと稼ぎを増やすべきで、Bさんは高額所
得者なので投資に注力すべきと考えがちです。この計算ではそのようには考えていないのです。どちらの行動を取る方が効率がいいかを計算しているのです。
当然ながら【秋】実った資産を使う時期に極力近い【夏】投資収益を増やす時期に向かうべきです。ステップ③の計算で、今の自分が当面「どのくらいの投資収益を目指すか」が明確になります。
まとめ
【秋】と【冬】にどのような行動を取ってしまうかを理解し、自分のシーズンが【春】か【夏】かを計算してください。
以上を踏まえて一緒に資産形成するギタリストを目指そうではありませんか!
最後までお読み頂きありがとうございます。
津本幸司
こちらでお目にかかれることを心待ちにしています。