リハ

これはバークリー音楽大学で指導している時に言うことですが、リハーサルでしゃべるのは禁止です。最も酷い愚行なのです。
必要な質問
どんな学生でも不要な質問をする人はいません。必要な質問をしているのです。そんなことは分かっています。
たとえば
「次はなんの曲ですか?」
「このセクションのここはこうなりますか?」
「演奏が終わったらどっちにはけますか?」
などという質問です。これが最悪の行為であり、プロの現場なら即クビです。
何がおかしい?
この行為に問題を感じない人は音楽家として終わってるんじゃなくて、始められていない証拠です。
質問により時間を奪う行為そのものが1秒であってもダメなのです。
許し始めると・・・
もし、これを許すとしましょう。オーケストラやビッグバンドなら50人、60人が一斉に話し始めることになります。3人ならいい? 4人ならいい? 7人だとダメ? 線引きは誰がどの人数でするのでしょうか? 2人からダメなものはダメなんです。
十中八九
リハで話し始める人物は決まってそのグループの「お荷物奏者」です。つまり、一人だけ演奏にしても、準備にしても、態度にしても皆の足を引っ張る人間が、必ず最初に口を開くのです。
理由
口を開く理由は「自分の存在が意味のあるものだと感じたい」からです。演奏ではなくて、口を開いて人の注意を自分に向けることで、悲しくも、自分の存在を自分で意味のあるものにしたいのです。こんな惨めな姿は周りから見てられません。
日本だと楽・・・
日本で私のバンドで話す奏者はいません。一言目でクビにするからです。でも、本番直前に誰かが何かしらの事故をきっかけに口を動かしたりすると「おいおい、しゃ、しゃべるなよ」と言えばすぐに、口を開くことがあり得ないことだと気付かせることができます。
米国だと大変
「おいおい、しゃ、しゃべるなよ」といニュアンスの英語がないんです。毎回困ります。「黙れ」という意味でも「静かにしろ」という意味でもないからです。きっちり説明すると・・・今度は私がその場でしゃべっている人になるので本末転倒です。
分からないことはどうする?
分からないことがあったらどうする?という質問を受けます。これは授業内で受けます。答えは「放置する」「勝手にする」です。
もし、分からないことがリハで存在して、本番で失敗したら、プロデューサー(授業内では教員の私)の責任です。
しかし、しゃべった瞬間に、その奏者に全責任が被せられます。
黙って放置して勝手にすればいいんです。
リハでしゃべるほど悪いことはありません。
はー、またこの夏もこれを何度も怒鳴ることになります。でも18歳の子達は可愛く聞いてくれます。25歳超えてしゃべるやつはご臨終です。
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