女子音楽家の勝ち負け【実話】 - ギタリスト専用ブログ

勝ち負け

はっきりいって音楽に勝ち負けはありません。二人の女子音楽家の勝敗が決まったように見えただけです。しかし、本人が「負けた」と言っていたので、反面教師にしてください。ちなみに勝った方は「勝った」とは思ってません。

結果

二人とも25歳の歌手です。私は2年前に知り合いました。当時23歳でした。美貌と若さと可愛さが売りなので、例によってクリスマスケーキ話（23までに売れるように頑張る、最低でも24では売れる、25は売れ残りに見られる、26で捨てられる）で急がせました。二人とも頑張りました。

頑張り方

二人とも死ぬほど頑張りました。一人は来年の舞台の大役が決まり立場も収入も前途洋洋で、もう一人は相手にされず実家で家事手伝いをしながら来年もオーディションの日々です。「頑張り方」が違ったのです。

負けた女子

「負けた女子」と言うのは本人の言葉で、私が言ってるのではありませんが、この記事では識別目的で「負けた女子」と呼びます。

負けた女子は、インスタで「応援してください！」「頑張ります！」「こんなコトをしました！」「よーし、元気にいくぞ！」「観に来てね！」「ありがと〜」、Twitterで「いついつにこんなことがあります！」などの投稿を繰り返し、ファンもたくさん付きました。そして、レッスンの先生達にたくさんついて、ガンガン吸収していきました。私にも「アレを教えてくれ」「コレはどうしたらいい」「その場合はどう考える？」などたくさん熱意を持って聞いて来ました。

オーディションに片っ端から落ちました。

勝った女子

勝った女子は目立ったSNS活動はせず「お母さんにコーヒー入れてあげた」「ネコのお風呂中」とか、差し支えない投稿だけでした。小さなライブ活動では、お客さん達に「どんな曲がお好きですか？」と聞いて、次のライブまでに準備するという、一見主体性のないスタンスでした。私には月一回しか会いませんが、必ず小さなカワイイ紙袋にクッキーとアメを2個ずつくらい入れて「これお嬢様に」と、渡してくれました。

家族以外の女の子とLINEを交換することはありませんが、メールで「どうしてますか？」「そういえば明日沖縄にご出発でしたよね」とか、私の動向を気遣うメールをたくさんしてくれます。

狙った大きなオーディションで一発合格でした。

違い

違い分かります？負けた女子の方が頑張ってるように見えるでしょ？勝った女子が手抜きに見えるでしょ？違いは

テイカーとギバー

です。

負けた女子は「自分の利益のこと」しか考えてませんでした。一生懸命モノを貰うこと、奪うこと、手に入れること、つまりテイクすることを頑張ったのです。ある意味素直な行動です。

勝った女子は「他人の利益のこと」を常に考えていました。お客さん達が何を欲しているのかを考え、好きな曲が何かを聞いていました。私には「何ができるのだろう？」と考えて、何もできないけど、せめてもの気持ちとしてお菓子をくれていました。SNSの投稿も、自分の周りの利益のために動いてるのが分かる状態でした。つまりギブすることを頑張ってたのです。そして頑張ろうとしたのではなく、これは本性なのでしょう。