日本人ギタリスト
日本のギタリストは皆さんが博学、勤勉で情報の収集も上手くギター上達の環境は綺麗に揃っています。しかし、ほとんどの日本人ギタリストが「上達の速さ」を求めて悪循環に陥っているんです。頭が切れるギタリストほど、他の方面で成功しているギタリストほど、その悪循環に陥る傾向にあるようです。
意味不明ですよね。
心配無用です。
この記事を読んだら、どうしてギター上達の速さを求めてはいけないのかが分かりますよ。
速さ・早さ、素早さ
日本語では「速い」「早い」「素早い」の3つは口に出すと同じような「はやい」になりますが、英語にすると「Fast」「Early」「Quick」と全く異なる言葉になります。日本人は上達の「速さ」つまり「Fast」な上達を求めて「こうやったらギターが上手くなる」「これさえやっとけば大丈夫」「この練習をすれば一週間で弾けるようになる」とか、近道を探してしまう人が多いようです。
近道なんてないんです。気の遠くなるような道のりを、気の遠くなるような時間を掛けて進んで行くしかないんです。
もちろん間違った道を進んでは行けません。正しい道は私達専門家が用意するものです。(皆さんが独自に選んで正しい道である可能性は小さいですよ)もちろん、私はその正しい道をトータル・ギター・メソッドで示しています。
ただし、その正しい道も「速く」、つまり「Fast」に進もうとしてはいけないんです。どちらかというと「早く」「素早く」、つまり「Early」「Quick」に進まなくてはいけません。
例
A君というギタリストが、トータル・ギター・メソッド【アルペジオ編】を練習しているとします。
「【スケール編】でスケールの構成音を覚えてから、【スタンダード編】でコードを押さえられるようになって、その後に【アルペジオ編】を練習した方が効率が良いんじゃないだろうか?」
とか、
「【アルペジオ編】の100コンテンツ中1個目を完全に暗記してから次に行った方が効率的なんじゃないだろうか?」
と、「速さ(Fast)」を求めて、小1時間考えちゃうのが日本人ギタリストです。
これがダメなんです。そうじゃなくて、ギター持ったら何も考えずにトータル・ギター・メソッド【アルペジオ編】を弾きまくればいいんです。そう、今!始めるんです。これで「早さ(Early)」がゲットできました。
さらに、一個のコンテンツであ〜でもない、こ〜でもない・・・と考えるんじゃなくて、ちょっと弾いたら「ハイ次ぃ〜!」と次のコンテンツに行って、また次のコンテンツをちょっと弾いたら「ハイ次ぃ〜!」とガンガン進むべきなんです。これで「素早さ(Quick)」がゲットできました。
格言!
“Early” and “Quick” can overcome “Fast.”
「早さ」と「素早さ」は「速さ」に打ち勝つ
まとめ
ごちゃごちゃ考えずにガンガンやっちゃえばいいですよ。そうやって無鉄砲に練習しても上達するようにシステム化するのが私達音楽教育家の仕事です。無鉄砲にガンガンやって上達しないならあなたが悪いんじゃなくてシステムが悪いんです。
日本人ギタリストよ!早く、素早く練習して世界に勝ちましょう!
津本幸司