コード?スケール?
音楽理論の用語でコード・スケールってよく聞きますよね。コードなの?スケールなの?よく分かりませんよね。
心配無用です。
この記事を読んだらコード・スケールが何かが分かりますよ。
結論
コード・スケールとは「特定のコードの上で弾けるスケール」という意味です。
なんでこんなややこしい名前付けたんでしょうね。私達専門家の間でもみんなで顔をつきあわせて「さぁ・・・」と不思議になる言葉です。ま、先人が何かしらの思惑があって付けたんでしょうね。受け入れましょう。
具体的に
例えばキーがCだとします。コード進行が|Dm7|G7|とあるとします。なんやかんやややこしい音楽理論を勉強するとDm7の時はDドリアン、G7の時はGミクソリディアンを弾いたらオーケーという結論になります。コード・スケールの言葉の使い方としては
「Dm7のコード・スケールはDドリアン」
「G7のコード・スケールはGミクソリディアン」
という感じになります。
面倒?
中上級者の方は現時点で「うわ、面倒くさ!」と思ったと思います。それもそのはずキーがCなのでCメジャー・スケールを弾いてるだけなのに、わざわざDm7の時にはそのCメジャー・スケールを2番目から始めた名称でDドリアンと読んだり、G7の時にはCメジャー・スケールを5番目から始めた名称でGミクソリディアンと読んだりしてるからです。「全部Cメジャー・スケールでいいだろ!」と思いますよね。ごもっともです・・・
ただし!突然キーが変わったりしたらよく分からなくなるんです・・・だから、各コードのアルファベットから始まるコード・スケールを呼ぶようにしましょうと音楽理論では決まってるんです。
例
以下の進行をご覧下さい。
これは大昔に流行ったレミオロメン《粉雪》の間奏部分です。キーはB♭なのですが、間奏で他のキーからの借用(関係ないキーから借りてきたコード)が登場します。
|A♭ E♭|G♭ D♭|A♭ |E♭ |
|Cm7 |F |Dm7 |G |
こうなると訳分からなくなりますよね。
「全部○○スケールでいいだろ!」と考える派の人はこんな曲が出てきたら「結局何スケール?」という結論が欲しくなっちゃいます。これができないんですよね。
上級者用にアナライズ(コードの分析)とコード・スケールを導いておくと以下のようになります。
- A♭は♭VII7でコードスケールはA♭リディアン・♭7
- E♭はIVMaj7♭でコードスケールはE♭リディアン
- G♭は♭VIMajでコードスケールはG♭リディアン
- Cm7はIIm7でコードスケールはCドリアン
- FはV7でコードスケールはFミクソリディアン
- Dm7はリレーテッド・ツーマイナー・セヴンでコードスケールはDドリアン
- GはV7/IIでコードスケールはGMMP5B、GHMP5B、Gオルタードなど
これギターソロで実践してますので、以下の動画からどうぞ。
別の例
以下はAIさんの《ストーリー》のエンディングです。キーはDです。
D A/C# Am7/C G/B Gm7/B♭D/A Em7 A7 D
ケンカ売ってんのか!っていう進行に見えますね。
上級者用にアナライズ(コードの分析)とコード・スケールを導いておくと以下のようになります。
- D はIMaj7でコード・スケールはDアイオニアン
- A/C#はV7でコード・スケールはAミクソリディアン
- Am7/CはVm7でコード・スケールはAドリアン
- G/BはVIMaj7でコード・スケールはGリディアン
- Gm7/B♭VIm7でコード・スケールはGドリアン
- D/Aでコード・スケールはDアイオニアン
- Em7はIIm7でコード・スケールはEドリアン
- A7はV7でAミクソリディアン
です。
これもギターソロで実践してますので、以下の動画からどうぞ。
まとめ
コード・スケールとは「特定のコードの上で弾けるスケール」という意味です。
大変なんですよね。これが音楽理論の勉強なんです。トータル・ギター・メソッドの音楽理論編に含まれる100項目はこのコード・スケールを瞬時に導き出せるようにするためのガイド・ブックと捉えて頂いて問題ありません。
これ・・・間違った方法を身に付けると一生!そう一生地獄を彷徨うことになりますよ。そして、「救えない状態」になったら、私に大金を払われてもお手上げです。今のうちに、正しいコード・スケールの導き出し方を信頼できる先生から学んで下さい。
津本幸司
近くに信頼できる先生がいらっしゃらない方はトータル・ギター・メソッドへ今すぐ