よく聞きますよね
アドリブで使えるスケールって。
いつ何が使えるか全部覚える必要があるんでしょうか?
そんな受験勉強のようなコトやってられない・・・
心配無用です。
この記事を読んだら「アドリブで使えるスケール」という意味が正しく解釈できますよ。
根拠
「使えるスケール」
これ・・・誤訳です。
皆さんはジャズ理論を熟知しているバイリンガルのギタリストを知っていますか?数える位しかいないでしょう。
ちなみにアメリカに3,4年留学した人はただの交換留学生です。バイリンガルではありません。
そういう人達が向こうで使われている「アヴェイラブル・ノート・スケール」を「使えるスケール」と訳しちゃったことがコトの発端です。
「使えるスケール」と言った途端、他のスケールが「使えないスケール」になってしまいます。
これが間違いです。
理論的な説明は
私の理論書で説明していますので省きます。
(ちなみに最後まで読み通せることを売りにしたギターの理論書が数冊存在しているようで、その中の一つは誤訳と誤解と誤認だらけでしたので注意して下さい。)
結論からいうと
よく言う「アドリブで使えるスケール」とはアドリブの時に「機能しやすいスケール」と考えると良いでしょう。
ちなみに口語の英語でアヴェイラブル・ノート・スケールなんて使ってる人はいません。
「This scale works on this chord」堅く訳すと「このコードにこのスケールって機能するね」
という感じです。
「同じじゃないか?」
と、おもいますよね。
違うんです。
使えるスケールと考えた場合:
例えばCMaj7があったとします。
日本の間違ったジャズ教育では
「CMaj7の上で使えるスケールはCアイオニアンである。時としてCリディアンも使える」
と、言います。
その結果それ以外のスケールを弾くことがあたかも「間違い」であるかのように記憶させられるんです。
機能すると考えた場合:
「CMaj7の上ではCアイオニアンとかCリディアンとか機能するよね」
くらいのノリです。
別にCマイナー・ペンタトニック・スケールを弾いても間違いではありません。
エクストリームのヌーノ・ベッテンコートなんてよくCMaj7の上でCマイナー・ペンタトニック・スケールを弾いています。
ジョン・スコフィールドはCMaj7の上でC#メジャー・スケールを弾いています。
「アウト」させるという言葉があるので、こんなのもアリなんです。
まとめ
「使えるスケール」という言葉は市民権を持ってしまっていますが、「それ以外のスケールが間違い」という意味ではないということを理解して下さい。
くれぐれも商売目的の間違いだらけの音楽理論書を読まないようにお気を付け下さい。
若いギタリストの皆様が正しい知識を身につけることを願って。
津本幸司
本当の音楽理論を本当のギターメソッドの中に組み込みました。これ一択です。トータル・ギター・メソッド