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音楽家が難題を解決するコーピング方法

音楽家

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作曲に行き詰まる、編曲が思うように行かない、演奏内容に不満がある、アドリブが不満である、お客様の要望に演奏で答えられていない・・・音楽家にはこのような難題がたくさんあります。この記事をお読みになっている大人の音楽家もきっとそうでしょう。こんな時には自分自身をコーチングする必要があります。私自身が多くの音楽家を育ててきた音楽家コーチングの方法を、自身で行うセルフ・コーチングに適応することにより大人の音楽家が難題を解決できるようになります。

コーピング

表題にあるようにコーピング方法を探すことで難題を乗り切ります。コーピングとは問題に対応するという心理・コーチング用語です。問題はコーピング方法が見つけられていないから起こっているわけですので、方法さえ見つかれば難題は解決します。問題が起こって放置する音楽家、やめる音楽家以外は、反射的に何かしらのコーピングをしています。難題だと感じるのは、コーピング方法が間違っているのではなく、その前にコーピング方法の探し方が間違ってるんです。

コーピング方法の検索方法

まず、大前提として、心理学の研究では「最大効果のある唯一のコーピング方法は存在しない」というのが現時点での結論です。つまり、音楽家個人にあった自分特有のコーピング方法を探すしかないわけです。その検索方法は反射的に自分が取った行動に対して、以下のチェックリストを付けます

  1. 他人に相談した
  2. ネットや本を模索した
  3. 役立つ方法を検討した
  4. 即座に対処を試みた
  5. 自分の過剰反応を確認した
  6. 一歩引いて自分の状況を客観視した

3種類に分かれるコーピング方法

コーピング「他力を使うコーピング」「自力を使うコーピング」「心理を見直すコーピング」の3種類に分けられます。上記チェックリストの1,2が他力、3,4が自力、5,6が心理なのは明らかでしょう。チェックした項目以外のコーピング方法を試みるのが得策です。つまり、自力を使うコーピングばかりで難題が解決できないなら他力を使う。自力も他力も使っていたら心理を見直すといった感じです。

ほとんどの場合

実はほとんどの場合は「1.他人に相談した」というのにチェックが付かない人がほとんどです。優秀な人達は自分がどの状況でもコーチを付けるのはそのせいです。私のクライアントにさいたまスーパーアリーナを満席にするアーティストがいますが、大スターになった今でも2ヶ月に1度は相談に来ます。つまり、そのアーティストは自分に最適なコーピング方法がサッと他人に相談することだと分かっているわけです。もちろん、その判断が即座にできる人だから大スターになったわけです。

全てのジャンルでトップ・プロには必要条件

トップ・アスリートが昨今必ずメンタル・トレーナーを雇用するように、音楽家にも必ずメンタル・トレーナー(メンタル・コーチ)が必要です。私自身30年前からのコーチから、いまだに半年に一度は国際電話が掛かってきます。家族ですら私の電話は鳴らしませんので、電話が鳴ると心臓が止まりそうになります。この「いつ電話が掛かってくるか分からない」感に年間150万円払ってます。話す内容なんてどうでもいいんです。

昨今ではこの重要性を知る著名人からの、実際には著名人の事務所からの依頼が多いのですが、地位や名誉が予約優先順位になりません。中には「うちはこれだけ大きな会社で、こんな大きな仕事してるし、緊急を要するし、多く支払うから、優先して欲しい」との連絡も頂きますが、これは私のポリシーに反するのでできかねます。田舎の高校生が先約の場合もあります。そのあたり大手業者の方もご理解の上、ご連絡ください。

まとめ

上記の方法が難題を解決しようとする大人の音楽家のセルフ・コーチングの手助けになれば嬉しく思います。

津本幸司

音楽家コーチング