ワーグナー
知ってますよね。
パーンパッカパーンの結婚式の曲の人です。
学ぶ事が多そうです。
では何を学びましょうか。
心配無用です。
この記事を読んだらワーグナー何を学ぶかが分かりますよ。
はじめに
私達、東京藝術大学の出身者がワーグナーについて語り出すとキリがないことはお分かりの通りです。このブログを藝大関係者が読んでいることも知っていますので、お断りしておきますが、ここでは若いギタリストにとって今すぐ有益な情報だけ抜粋します。目的は史実の紹介ではなく、若いギタリストの成長です。
モチーフや和音から学ぶ
音型のモチーフを良い感じに使ったんです。ライト・モティーフと呼ばれますが、分かりやすく説明すると、「ドレミファソ」って弾いたら「友達」を表して、「ドレミ♭ファソ」と弾いたら友達が悲しんでることで、「ドレミファソ♭」と弾いたら友達が裏切ろうとしている・・・とかそんなノリです。(分かりやすく簡略化してますので、音楽高校の受験でもこんな説明したら落ちますのでご了承下さい)
独自の和音も作ったんです。トリスタン和音といわれます。「マイナー・セヴン・フラット・ファイヴなんだけど、和音の響きを優先して、よく分かんないキーで使った」と、考えて下さい。(これも簡略化していますので、音大受験でこう答えたら落ちます。)
私達ギタリストも独自の音型の工夫や、創作的に和音が使えるようになるといいですね。
総合芸術から学ぶ
当時では常識では考えられないほど巨大なオペラであり、文学作品であり、音楽と劇の融合であり、どでかいオーケストラを使って大規模にやる「楽劇」と呼ばれる舞台作品を作ったんです。自分で脚本書いたりもするんですよ。すごいですよね。しかも演奏時間も長いんです。演奏時間・・・
4日間・・・
あのなぁ・・・って思いますよね。
しかも、キーを訳分からなくしていったんです。これは調性の崩壊と呼ばれ、その後の音楽にかなり影響を与えました。
私達ギタリストも常識にとらわれずでっかいことしたいですね。
スポンサーゲットから学ぶ
楽劇をやるには専用のハコ(コンサート・ホール)が必要です。そんなもん音楽家1人のお金で建てられるわけありませんよね。王様に建てて貰ったんです。なぜならば大様がワーグナーのファンだったから。それだけ魅力があったんですね。
私達ギタリストも大金持ちのファンが欲しいものです。もちろん、それに値するギタリストになることが先ですよ。
影響力から学ぶ
ワーグナー以降に登場する音楽家の説明は必ずと言って良いほど「ワーグナーの影響を受け・・・」とか、「珍しくワグナーの影響を受けずに・・・」と書かれています。ワーグナーが基準になるくらいだったんですね。ワーグナーの影響を受けてる作曲家はワグネリアンと呼ばれてたくらいです。多数の音楽家がいた中で「自分の影響を受けてるか否か」で音楽の世界を二分するなんてすごいですよね。
私達ギタリストも大きな影響力を持ちたいものです。
まとめ
独自の音使い、常識破りの大規模作品、スポンサーをゲットできる魅力、後世への影響力。こんなところから学べればいいですね。
若いギタリストがクラシックに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
津本幸司
弦を弾くんじゃない、人生を弾くんだ→トータル・ギター・メソッド