受けいれて欲しい
ギタリストは自分の作曲した曲、自分の弾いたソロ、その他自分が作った作品を多くの人に受け入れて欲しいですよね。これにはコツがあるんです。よく分かりませんよね。
心配無用です。
この記事を読んだら、ギタリストが人に受け入れられる音楽を作る3つのコツが分かりますよ。
コツ①ペルソナを決める
ペルソナってなんか難しい言葉ですが、結局「誰に聞いて欲しいかを決める」ってことです。多くのギタリストがやってしまいがちな間違いとして、自分が良いと思う音楽を作りまくって、それを多くの人に聞いて欲しいと思っちゃうことです。19世紀末デカダンスの時代なら分かりますけど、今じゃダメです。しかも、自分がやりたい音楽をやりまくるライブの宣伝を手当たり次第SNSで流して、知り合いにラインしまくる・・・ただの迷惑です。
まず、曲を作る前に、弾く前に、ライブする前に「誰に聞いてもらう」のかを決めましょう。自ずとその人達に受け入れられる音楽が作れるようになります。
ちなみに20年ほど前から私は雑誌などで「鼻につくギタリスト」を目指していました(今でも?)。高学歴、高収入、高技術、高知能・・・みたいな。つまり「おまえらとは違うよ」的なノリでそのムカつく特徴を【売り】としていた訳です。でも、ヤングギターという雑誌の付録動画(当時はDVD)に収録される時には、ペルソナに受け入れられるように、つまり「誰に聞いてもらうか」を想定して演奏しました。演奏内容は毎度私の曲なのですが、ピッキングを変えました。ヤングギターという雑誌はイングウェイを王者として崇める雑誌でしたので、聞いて下さる方はほぼ全員「イングウェイ・ファン」である確率が高い訳です。そんな方々に受け入れてもらえるようにイングウェイのようなピッキングで速弾きしたわけです。多分今でもYouTube上で転がってると思います。
そして、私は銀座と関内ではジャズ・ボサノバ歌手として活動していました。お客様はお金持ちの奥様方。その奥様方がどんな歌い方して欲しいかを考えて歌っていました。今でも応援して下さる方がたくさんいらっしゃいます。カタカナで私の名前で検索するとポルトガル語でボサノバを歌う私のYouTube動画が出てきます。当然その奥様方はギターなんてどうでもいいと思っておられます。私がギタリストであることも知らないでしょう。それを証拠にその動画を上げて下さった方が編集でギター・ソロをカットしておられます!(もったいねぇw)
こうやって誰に聞いてもらうかを考えながら音楽を作っていくと受け入れられるんです。
コツ②制作の段取りを決める
制作の段取りとは、まさに工事の工程表です。1曲書くなら
- コード進行を作ってみる
- 類似進行の需要を確認する
- 友達に聞かせてみる
- 修正してテーマを書く
- お母さんに聞いてもらう
- 修正して書き直す
- 音楽仲間に聞かせる
- 修正して仕上げる
みたいな感じでしょうか。なんとなく適当に作った音楽は「なんとなく適当な音楽」にしかならないんです。私もアルバムを出すときは1年前から発売日までのスケジュールを細かく決めて制作してました。(もう制作は引退しましたので過去形です)
コツ③意見を聞く
人の意見を聞きまくると人に受け入れられる音楽が作れます。上記のコツ②を見直して下さい。3.5.7.の作業は人から意見をもらうための作業です。4.6.8.はその意見を反映させて修正する作業です。そして、その意見の種類にも注目です。3.は友達、5.はお母さん、7.は音楽仲間、つまり、あらゆる方面からの意見を聞きまくるわけです。これにより、自分の力だけではできないこと、自分にはなかった発想、自分が勘違いしていたこと、自分の変な思い込み、意外な需要などがガンガン入ってきます。
例えば私が奥様方向けの音楽を作るのなら、奥様方、女子大生、若いギタリストの3者の意見を聞きます。奥様方が「素敵!」と言って、女子大生が「だせぇ」と言って、ギタリストが「いまいち」と言ったら正しい音楽制作をしているのでしょう。でもその逆だとダメ・・・みたいな感じです。
まとめ
人に受け入れられる音楽を作るには
- ①ペルソナを決める
- ②制作の段取りを決める
- ③意見を聞く
これで大丈夫です。
津本幸司
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