新しい偉い人
4月10日に日銀の新総裁が記者会見しました。20代前半女の子達は「???」だったので日本語を日本語に通訳しながら一時間過ごしましたので、そのメモをご覧下さい。
総裁:俺って珍しく学者出身の日銀の一番偉い人です!宜しく!
質問:3月のシリコンバレー銀行とかシグネチャー銀行とかヤバくない?
答え:大丈夫だよ直接関係ねーし。
白い副総裁:5月1日にアメリカが原因発表するから待ってね。
質問:物価安定するにはどうすればいい?
答え:今、前任の偉い人が、極端にお金が流通しやすくなるようにしてるから、良い感じになってきたら元に戻すわ。無理なら続けるわ。
質問:規制を緩和してるのどうやってチェックするの?
答え:もっとしっかりやるわ。
質問:YCCってあるじゃん?イールド・カーブ・コントロールってやつ、漢字でいうと長短金利操作付き・量的質的金融緩和じゃん?(「どう俺ってカッコイイ?ふっ」と思ってる記者)効能と副作用って何?
答え:今良い感じだから、このままでいいと思う。
黒い副総裁:コントロールしてるから、副作用として市場機能が悪くなるってが去年末にあったじゃん?でも、SLF(国債補完供給)で対応したから、大丈夫だから、一番偉い人が言うようにこのままでいいと思う。
質問:前任は2年で物価上昇2%達成とか言ってたのに無理だったじゃん?オマエどうする?タイムリミット作る?
答え:できるだけ早くって言ってるじゃんよ!ムズいんだってば。
質問:前任の物価上昇2%政策って10年でも無理だったじゃん?なんで?
答え:脚を引っ張るやつがいたのよ。あと、金利ゼロからどうやって引き下げりゃいいんだよ。デフレ続いてたしさ、無理だよ。でも、全く効果ないわけじゃなく、デフレは抜けたからいいじゃん。
質問:金融政策以外で良い感じにできないの?
答え:企業が頑張ったら政府からプレゼントとかあったらいいかもね。
質問:日本経済今後どうなる?
答え:俺たちは需要と供給の、需要の方だけをコントロールするしかできね〜んだよ。だから分からん。
質問:ETF(株の詰め合わせセット)大量に買ったのはどうする?買ったこと自体間違いじゃねーの?
答え:俺は買う時に会議に参加してないけど、前の偉いヤツらがメリット、デメリット両方考えてやったわけで、今デメリットが目立つからと言って、間違ってたっていうのは違うだろ。
質問:金融システムの問題解決に金利ってどの程度考えるの?
答え:それが誰にも分からんから皆困ってんだよ。
質問:マイナス金利って続けるの?
答え:そりゃ金貸したら損するわけから、金融機関は損だけど、まだ物価上昇2%なってないから続けるしかねーじゃんよ。
質問:毎年2月になったら労働者達が給料上げろって言ってくるじゃん?(春闘)今年良い感じじゃんよ。嬉しい?
答え:いいね!
質問:日銀って将来的なことをわざと分かりにくく書いてるじゃん?(フォワード・ガイダンス)なんとかしてくんねぇかな?
答え:その都度考えるわ。
質問:オマエ「総裁やれ」ってどうやって言われたの?言われてどう思った?
答え:それ「答えたらダメ」って言われてるのよ。ま、ゆっくり考えたってことは言っとくわ。
質問:国際通貨基金(IMF)て機関が「経済成長率は先進国の九割が鈍化する」とか言ってるじゃん?どう思う?
答え:知っとるわ、そんなもん。
質問:オマエ物価上昇2%は「ムズいからやりがいある」って言ってたじゃん?5年の任期でいけそう?
答え:インフレになってきて、賃金も上がってきてるからいけそうじゃん?
質問:オマエ自身これできる自信ある?
答え:自信あるんだけどさ、世界中の偉い人が判断して間違うってのがあるし、あいつらもバカじゃないから、それで間違うなら俺だけ例外ってことは無いかもしないよね。頑張るわ。
質問:オマエの格言って何?
答え:おれ無趣味だからゴメンわからん。でも辛いことがあっても明るく頑張ろうとは思ってるけどね。
質問:前任の10年ってどう思う?
答え:俺が過去の10年の時期で総裁やってたら、決断できないくらい思い切ったデカいことやったと思うよ。外的ショックがあるのは副作用としてしゃーないかな。
質問:その金融政策とかって難しいじゃん分かりやすくならない?
答え:難しいことやってるからしょうがないじゃんよ。
質問:オマエ学者じゃん?政策判断って学者としてやるわけ?
答え:学者は事象の一部分に焦点を当てて論じるわけよ。責任がないのよ。総裁は大事なことを全部考えなきゃいけないのよ。責任もあるのよ。だから結論が逆になることもあると思うよ。
質問:2%物価上昇目指すのに、GDPが下がったけど、どこまでなら耐えられる?
答え:そのマジック・ナンバーは分からんよ。
質問:ドーシテ・ニッポンケーザイ・セーチョー・オソイデスカ?(なんか外国人記者)
答え:人口減少、生産性伸び悩みという実体経済の影響だよ。
終了!
言いたいこと
要約すれば2分で済む話です。この程度の話を1時間も掛けて、大の大人が百人も集まってやるのが俗世です。このような時間の使い方するのは「時間に価値を生み出す音楽家」がやることではありません。ビジョナリー(先見の明を持つ者)の世界とレポーター(記者、存在するものを見聞きして書く職業)の世界の違いはウォルト・ディズニーの弟が指摘した通りです。どっちの世界にくるかは音楽家次第です。後者にならないようにするために自分を育てる必要があるんです。
津本幸司
スタッフより
2023年4月14日現在7月開催予定の海の日の音楽家コーチング・セミナーに付いてはまだ未定です。「海の日先行情報希望」とメール頂いた方にのみ、決定次第情報をお送りする流れです。 asiansoundinternational()gmail.com