バークリーで出した結論
私がバークリーで出した結論をお知らせします。雑誌やテレビでは散々話したのですが、全部カットされたので、文字で残して起きます。
ギタリストになる術
ギタリストになる術はたったひとつ「投企」なのです。
大学3年間(1年飛び級してます)の結論です。
ハイデガーの「投企」ではなく、サルトルの「投企」、つまりフランス語の「projet」です。
10年前
10年前まで「音楽哲学セミナー」を2、3年おきにやっていました。構造主義、ポスト構造主義はもちろん、現象学まで行かない方が音楽家的に動きやすいと思っていたので、「投企」で締めていました。まだ、今の3人(メイヤスー、ハーマン、ガブリエル)が目立ってない時期でした。
投企とは
さて、本題です。
まず、そこにギターがあります。あなたは「ギターだ」と思います。なぜそのように思うかと言うと「自分がギターじゃないから」なんです。当たり前の事を言うようですが、これが肝です。
回りくどく言うと「自分がギターじゃないモノである」と知っているからなんです。
空に鳩が飛んでいました。あなたは「鳩だ」と思います。これはあなたが「自分は鳩じゃない」からそう思うのです。
回りくどく言うと「自分が鳩じゃないモノである」と知っているからなんです。
ここから
ここまでは、当たり前と思いますよね。
では、「理想の音楽家になっている自分像」を明確に「これが理想像だ」と思いますよね。
さあ・・・
これはあなたが「自分はその理想像ではないから」そう思うのです。これも当たり前のようでちょっと怖いんです。
「新しい自分ではない」ということを、今の「古い自分」が知っている。さらに、「新しい自分でないモノである」ということを、今の「古い自分」が知っているのです。
だから
だから、過去や現在の自分を脱して、未来に向かって自分を駆り立てる必要があるのです。古い自分から、理想の音楽家になっている新しい自分に向かって積極的に行動する必要があるのです。
この行動を「投企」と呼ぶのです。
さらに
自らが「でない」と思う状態に向かって、つまり未来に向かって自分を投げ続けるのですが、永久にその理想は逃げていきます。理想も大きくなります。だから「投企」は永久に続くのです。続けるべきなのです。
だから19歳から21歳まで大学で上記を確信してギタリストになった私も、私のクライアントで65歳からギタリストを目指して70歳でギタリストになった人も全く同じ方法なのです。
これが最後の実存主義サルトル「投企」を利用した私の1997年21歳時の結論です。
どうぞご自身の「投企」を始めてください。
(今思えばテレビや雑誌でこの話がカットされるのも分かる気がします。)
その後
あれから30年近く経ちます。ドゥルーズとデリダが没し、今は答えのない思弁的実在論、つまり偶然性の必然性に毎日頭を抱えて考えていますが、上記を否定する内容に辿り着くことはありません。
せっかくの素晴らしいギタリストのあなたが、このままでいいのでしょうか。可能性があるのに、音楽哲学さえ身に付ければ一気に新しい自分に変われるのに・・・
悔やんでも悔やみきれない生き方、いや、最悪の死に方になります。
従って、このギタリストになる術を10年ぶりに指導します。
2022年9月
音楽哲学セミナー
開催予定です。
「先行情報希望 氏名」とメールお待ちしています。