思考・感情・行動
音楽家は思考・感情・行動の3つのパターンを正しく定着させるのは非常に困難です。時代によってもも変わりますので、今の正しい思考・感情・行動が来年も正しいとは限らないからです。そしてその自己改革には危険が伴います。現状を打破するのはホメオスタシス機能(現状維持機能)が邪魔をするからです。私が長年多くの音楽家を育ててきた音楽家コーチングの方法を、自身で行うセルフ・コーチングに適応することにより自己改革に向けて安全な環境を作る方法が分かります。
目次
結論
以下の3つの練習により音楽家が自己改革に向けて安全な環境を作ることができます。
- 思考:期待値を下げる練習をする
- 感情:監督として練習する
- 行動・反対方向に仮で動く練習をする
1.思考:期待値を下げる練習をする
「こうすればこうなる」という法則性を作りたくなり、期待値を上げたくなるのが人間です。音楽のような無形芸術は、音楽家自身の自己改革の期待値が大きいほど落胆は繰り返されます。期待値を下げて小さくしておけば達成の確率は上がります。自己改革における小さな成功体験を積み重ねる基本です。
2.感情:監督として練習する
あえて監督と書きました。つまりは「コーチ」としての自分を磨くということです。その内の全体を俯瞰して作戦を考える「監督」的な立場の部分は特に練習が必要です。はじめて全体を俯瞰する人と、数十年の全体を俯瞰する経験がある人とでは「見えない未来への作戦の成功率」が格段に違うからです。どのような改革をすればどのような感情になるかを客観的に見る練習をします。
3.行動・反対方向に仮で動く練習をする
反対方向に動くことは最も抵抗があることでしょう。数年続けて来たことをパタッと止めるようなことは特に難しいでしょう。そのため、「仮」で1週間中断してみるなどの方法でいつでもカムバックできるように練習します。これによってフットワークの軽さが身に付き、危険な状態に陥ってもすぐに交わせる行動の機敏さが身に付きます。例えるならばバスケットボールの選手をイメージして下さい。走り続けた方向で止まることを知らない選手なんて使い物になりませんよね。なんとなく分かるでしょうか?
まとめ
上記の内容が音楽家が自己改革に向けて安全な環境を作る手助けになれば嬉しいです。
津本幸司
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