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ギターは旅に持って行け

23歳からの一本

私が23歳で新婚旅行に行った時から、10年間使い続けたギターがあります。マーチンのバックパッカーです。

これは単なる旅行用ギターではありません。音楽家が海外に出ても、ホテルにいても、移動中でも、自分の音楽の推進力を維持する道具です。私はこれを持っていたから、アルバム制作の途中でも海外に出ることができました。普通のギターを持って行くのは大げさです。でも持って行かないと制作ができません。この中間を埋めてくれたのがバックパッカーでした。

旅のギター

まず軽いのです。これが大事です。旅行の荷物に普通のアコースティックギターを加えると、移動そのものが苦痛になります。空港、ホテル、タクシー、電車、どこでも神経を使います。

バックパッカーは違います。持って行けます。海外にも持って行けます。ホテルの部屋にも置けます。ちょっとした時間に取り出せます。ギタリストにとって、これがどれほど大きいか分からない人は、まだ旅先で本気で音楽を作ったことがない人です。

ホテルで弾ける

ホテルで普通のアコースティックギターを弾くと、音量が問題になります。隣室への迷惑、時間帯、フロントへの苦情。こういう余計な心配があると、作曲どころではありません。

バックパッカーは、ホテルの部屋でコード、メロディ、リズムの確認をするのに十分です。それでいて音量が大きすぎません。夜中にアンプなしでフレーズを確認できます。録音中に思い付いた旋律を確認できます。昼に聴いた音楽の一部を、夜に部屋で確かめられます。これは旅行用というより、音楽家の思考を止めない道具です。

作曲できる

私はこのギターで作曲しました。旅先で楽器があると、生活が変わります。観光して終わりではなく、見たもの、聞いたもの、感じたことを、その日のうちに音楽の材料にできます。

大きなギターである必要はありません。むしろ大きなギターだと、準備が増えます。ケースを開ける、場所を取る、音量を気にする。この段階で面倒になります。バックパッカーなら、取り出してすぐにコードを押さえられます。メロディを確認できます。曲の断片を作れます。これが10年続きました。

人生が変わる

大げさに聞こえるかもしれませんが、私はこの一本で人生が変わりました。なぜなら、海外に出ることとアルバム制作を両立できたからです。

「旅行だから制作できない」「海外だから練習できない」「ホテルだから音を出せない」こういう言い訳が消えます。音楽家にとって、これは小さなことではありません。移動中も音楽家でいられる。旅先でも作曲家でいられる。ホテルでもギタリストでいられる。この状態を作る一本です。

持つべき人

マーチン・バックパッカーは、旅行好きの人だけが買うギターではありません。音楽を中断したくないギタリストが持つギターです。出張する人、海外に行く人、実家に帰る人、ホテルで過ごす人、アルバム制作中に移動する人。全員に必要です。

ギターを持って行かない旅は、ギタリストにとって損です。アンプも電源も不要です。取り出して弾くだけです。私は23歳から10年間使いました。だから言えます。これは玩具ではありません。旅を音楽に変える、現実的な一本です。

買ってください。

津本幸司