三教指帰

「さんごうしいき」と読みます。儒教・道教・仏教のどれが一番凄いかという本です。で、結局仏教最強!ってなるのですが、そんなのどうでもいいんです。
この空海のロジックを見習うべきです。
24歳
この三教指帰は空海が24歳の時の書です。24歳がこんだけ宗教学っていうか、弁証法です。弁証法のヘーゲルは1770年生まれ、空海は774年生まれですよ。1000年早いって凄くないですか?
ストーリー
まず、現代文でしか読んだことない(そりゃそうだ)ので、勘違いがあれば申し訳ないのですが要約しますと
- 酒や女に溺れたダメ人間がいて、儒教の先生が「ビシッとせんかい!」となります。
- ダメ人間は「はいー!」となります。
- 次に道教の先生が「儒教ってアホきゅ〜! 仙人になるのがベストじゃボケ!」といいます。
- 儒教の先生も含めて「はいー!」となります。
- 最後に仏教の先生が「道教もプーッ、マヌケ過ぎ・・・。あのなぁ、儒教も道教も仏教の一部なんじゃ、ゲロ人間どもが!」といいます。
- 全員が「はいー!」となります。
善し悪しはどうでもいい
善し悪しではなく、この思想を比較する手法とストーリー展開と並べ方が24歳の青年とは思えないですよね。
現代にも
これを読むのをオススメするのは、道教の仙人への勧めのくだりで、現代人にズボズボぶっさして来るところが多いんです。
水の泡のように消えやすい金銭を集めて、ちょっと悪いことがあると落ち込んで、身分に不相応な幸福を願っている、欲にまみれたのが世の人々・・・
うぁ、仙人にならねば・・・って思ってしまいます。
