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ギタリストこそベイズ統計学を読め

ギターに必要な数学

ギタリストに数学はいらないと思っている人はいませんか。譜面が読める、スケールを知っている、コードを知っている。それだけでは足りません。現代のギタリストに必要なのは、自分の練習、演奏、仕事、発信を確率で考える能力です。

その入口としてオススメするのが『マンガでわかるベイズ統計学』です。

なぜベイズか

ベイズ統計学というと難しく聞こえるでしょう。簡単に言うと、「新しい情報が入ったら、自分の考えを更新する方法」です。

ギタリストはこれが苦手です。

「昔の先生にこう言われた」
「自分はこの練習で伸びた」
「あの機材を買えば上手くなるはず」
「この練習は意味があるはず」

このように、最初に持った思い込みを何年も持ち続けます。演奏が上達しない理由も、仕事にならない理由も、情報更新の失敗です。

練習にも使える

たとえば、毎日スケール練習をしているとします。本人は「これは必要だ」と思っています。しかし、録音して確認すると、実際に問題があるのはスケールではなく、リズム、ピッキング、左手の独立、曲中での反応かもしれません。

この時に、ベイズ的に考えられる人は更新できます。

「スケール練習が必要だと思っていたが、録音結果を見ると、今の優先順位は別にある」

この切り替えができる人が伸びます。できない人は、今日も同じ練習をして、同じ場所で止まります。

マンガでいい

「統計学をマンガで学ぶなんて甘い」と思う人もいるでしょう。違います。入口はマンガでいいのです。問題は、難しい本を買って本棚に飾ることです。読まない専門書より、読み切るマンガの方が上です。

この本は、ベイズ統計学の基礎から実際の利用例までを扱う本です。さらに、数理統計学とベイズ統計学の違いも説明されています。ギタリストが最初に読む本として、ちょうどいいのです。

下手な人ほど必要

ギターが伸びない人は、練習量が少ないだけではありません。情報の扱い方が雑なのです。

一回うまくいった練習法を絶対視する。
一人の先生の言葉を絶対視する。
一つの機材レビューを信じ切る。
一度の失敗で「自分には才能がない」と決める。

これは全部、確率の扱いを間違えています。

一回の結果で結論を出してはいけません。新しい情報が入ったら、考えを修正する。これを知っているだけで、練習の設計が変わります。

ギタリストの教養

私はギタリストに、音楽だけ勉強すればいいとは思っていません。音楽家ほど、統計、心理、経済、歴史を学ぶべきです。なぜなら、演奏も、練習も、仕事も、すべて判断の連続だからです。

判断を勘だけに任せるから、同じ失敗を繰り返します。

『マンガでわかるベイズ統計学』は、ギタリストが「自分の考えを更新する」という能力を身につけるための入口です。難解な数式を全部理解する必要はありません。まず、考え方を入れてください。

買うべき人

練習しているのに上達が止まっている人。
機材ばかり買って、演奏が変わらない人。
先生の言葉を丸暗記している人。
自分には才能がないと思っている人。
音楽を仕事にしたいのに、何を変えればいいか分からない人。

この本を読んでください。

ギタリストに必要なのは、根性論ではありません。自分の仮説を持ち、新しい情報で修正する力です。その第一歩として、この本は買う価値があります。数学が苦手でも構いません。むしろ、苦手な人ほどマンガから入ればいいのです。

ギターが上手くならない理由を、才能のせいにする前に、考え方を変えてください。ベイズ統計学は、そのための道具です。

津本幸司