小技
「音楽は技術の見世物じゃない!」とか言いたいのですが、私自身、20代、30代は技術を売りに生業を立てていたのはご存知の通りです。やっぱりちょっとした技術の披露をしたくなりますよね。別に超絶技巧じゃなくても人とは違う小技を身につけたい・・・これは楽器を操作する音楽家にとって当然の欲求だと思います。
じゃあ、どんなのがあるの?
心配無用です。
この記事を読んだら簡単にできる小技入りのロック・フレーズ3選が分かりますよ。
ベスト3
CDPの記号がポイントです。これはチョーキング、チョーク・ダウン、プリング・オフが連続するという意味です。3弦7フレットを押さえて弾くと同時に素早く弦を曲げてピッチを上げます。すぐさまピッチを元に戻します。戻るやいなやすぐにプリング・オフで5フレットの音を出します。これを繰り返すと「こなれた小技」に聞こえます。難しい技術ではなく、慣れるとすぐできるようになります。
一つ初心者の方用の注意点として、指先で弦を曲げないようにして下さい。指の関節を痛めてしまいます。手全体で弦を曲げるように。(ご自身のチョーキングが本当に不安な方はフェイスブック・レッスン内で私が細かくチェックします)
ベスト2
このフレーズもチョーキングとチョーク・ダウンを素早くつなげます。6弦で5,6,7フレットの半音つながりを3音弾いた後、1つ高い奇数弦の5フレットを弾いてから、7フレットのハーフ・チョーキングとチョーク・ダウン。これを1本ずつ高い弦でやりながら上昇します。技術的には同じ事の繰り返しなので楽なのですが音程が変わるため「小技」に聞こえます。ベスト3もベスト2もチョーキングのピッチを正確にする必要はありません。あくまで「ちょっとしたピッチの変化を与えている」と考えれば良いでしょう。
ベスト1
最後は何の変哲もない6連符のリピート・フレーズに見えます。しかしよく見ると1小節目で4回繰り返されている6連符にはストリング・スキッピングが含まれています。ハンマリング・オンを2回繰り返している隙にピックを1弦まで持って来てチョンと弾きます。ここまでは簡単なのですが、問題はその後です。1弦をチョンと弾いた後、すぐに3弦を8フレットを弾く必要があります。この素早さを身に付けるためには相当な反復練習が必要です。
今日弾きたい?
そんな場合は2つ方法があります。1つ目はゆっくりやること。2つ目はハイブリッド・ピッキングと言って、3弦をピックで弾いて、1弦を中指で弾くと良いでしょう。
取り急ぎ友達の前でハッタリかませた後は・・・ちゃんと練習して下さいね。
まとめ
これらのフレーズはトータル・ギター・メソッドの1編を構成する「アドバンス・フレーズ編」に含まれるものです。本編の中にはこのようなフレーズを100個用意しました。私が技術系のギター雑誌で何十年も掛けて書いてきた記事を一挙に公開しているとお考え下さい。
津本幸司
スマホ1つにテクニカル・フレーズをドバドバ持ち歩けます。