成長の速さが・・・
すごい「速さ」で成長するっていいですよね。その成長の「速さ」が速いほどいいと思っちゃいます。でも、成長の「速さ」を気にするのは間違いです。というか命取りです。
なんでかわかりませんよね。
心配無用です。
この記事を読んだらどうして成長の速さを気にするのが間違いかが分かりますよ。
注意:高校1年生以上の方を対象に書いていますので、中学生の読者のお友達は高校に入るまで分からないと思います、ごめんなさいね。
結論
成長の「速さ」ではなく成長の「速度」を気にするべきだからです。
アマチュア・ギタリストが独学で成長の「速さ」を気にしているため、すっごい「速さ」で地獄に落ちて行くのを何人も見てきました。救いたい気持ちはあるのですが、私としても「速さ」が凄すぎて無理ってこともありました。
「速さ」と「速度」
16歳以上の方はお分かりですね。一応、おさらいしましょう。
「速さ」とは単に速さですが、「速度」とは方向も含みます。
例
例えば名古屋にA君とB君がいるとします。
2人は別々に車で東京に行くことにしました。出発したら2人の車の速さはどちらも50km/hでした。この時点で2人とも「速さ」は50km/hですね。同じように進んでいるように見えます。
ただ、A君は東京に向かって走ってたのですが、B君は間違えて大阪に向かって走っていました・・・
えらいこっちゃ・・・
A君の「速度」は「プラス50km/h」
B君の「速度」は「マイナス50km/h」
です。
2人の「速さ」は同じなのに「速度」はプラス・マイナスが逆になります。
怖いのはここから
2人が自分の車が「遅すぎるぅ・・」と、思ってぶっ飛ばし始めたらどうでしょうか。100km/hを出すことに成功してぐんぐん進んでいくとどうなるでしょうか・・・。
A君は目的地の東京に着きますが、B君はものすごい速さで目的地から遠ざかっています。大阪城が見えた頃にゾッとしますよね。
ギターの練習
よくある話です。
一生懸命に意味不明な練習してる人ってホントに多いんです。独学ギタリストの9割がそうでしょう。
例えばよくある「なんとかメカニカル・トレーニング」などがそれに当たります。
独学ギタリストは、その練習が自分の目標に向かっているかどうかを確認せずにひたすら練習してしまいます。そして、その練習による成長が効率良くならないか、ひたすらネットで調べまくります。そして、コツを掴んでそのメカニカル・トレーニングがものすごい「速さ」で上達してゆきます。そうなりゃもう、ネットで自慢しないと気が済まなくなります。SNSやYouTubeに投稿します。「いいね」がいっぱい来ます。有名になることもあるでしょう。
すごい「速さ」で成長したことには間違いないですよね。
さあ、この人の成長に「速度」があるとしたら、プラスの符号をつけますか?マイナスの符号を付けますか?
すごい「速さ」で成長したのでメカニカル・トレーニングは上手です。でも、コードは覚えられてない、楽譜は読めない、理論的知識はない、アドリブできない、音楽性は磨かれてない・・・。いちから勉強し直そうとしても、その「速さ」の感覚に慣れてしまってるので、他の何をやっても身に付いてないような気がして・・・
結果的に挫折・・・
お分かりですね。
とんでもない「速さ」で反対方向に進んでいる可能性があるので、常に「速度」を気にする、つまり「方向」を確認しながら成長しないといけないんです。
まとめ
ギタリストは成長の「速さ」ではなく、成長の「速度」を気にして練習して下さい。
私は独学ギタリストを救うことをミッションとして22年前の1997年にISMギタリスト養成所を立ち上げました。そして、2019年にはそのノウハウを東京にお越しになれない全ての独学ギタリストにお届けしたくて、世界初の総合ギター・メソッドであるトータル・ギター・メソッドを創りました。どうぞ「速度」を上げるためにご活用ください。クリック→トータル・ギター・メソッド
津本幸司