プロっぽい録音したいですよね。
YouTubeとかで外タレの録音現場を見ると複数のマイクが立っています。なんかややこしそうですよね。でもかっこいいからやってみたい・・・
分かります。
心配無用です。
この記事をよんだら複数のマイクを使ってプロっぽい録音ができるようになりますよ。
予備知識
まず何らかの形でギターの録音をしたことがあることが前提です。もし録音したことがない人は「ギターの録音を始めたい!はじめての機材とマイキング」を読んで実践してから本記事に帰ってきていただくといいと思います。
マイクの種類
2本のマイクを使って録音するにはマイク・プリアンプに入力が2つ必要なことは言うまでもありませんが、大事なのはマイク選びです。あらゆる可能性がありますが、この記事を読んでおられる方は「マイクの知識を増やしたいエンジニア」ではなく「プロっぽい録音がしたいギタリスト」ですので、ある程度私が抜粋します。と、なると回りくどくなるので、独断で2本決めます。
Shure社のSM57とAKG社のC414XLSです。
この選択をマイクに詳しい人の前では言わない方が良いでしょう。話が炎上してしまいます。
この選択がどういうことかを説明します。「録音をしたことがないこと」を「ハンバーガーショップに行ったことがない」と置き換えて考えると分かりやすいと思います。
私が抜粋したのは
マックのチーズバーガーとモスバーガーのライスバーガー焼肉
のようなもんです。この話をハンバーガー好きの人が聞いたらまぁ大変でしょう。面倒くさいので話自体やめた方が無難です。
なぜこの2本?
SM57はギターの音のギーン!とした美味しい部分をダイレクトに録音できると思って下さい。でも、ふくよかさに欠けるんだよなぁという雰囲気です。
C414XLSはふくよかさがあるんですけど、ギターのギーン!とした美味しい部分が録音しづらいんです。
だからこの2本はデメリットを補い合うことができるんです。
ちなみに
SM57はダイナミック・マイク、C414XLSはコンデンサー・マイクと呼ばれます。コンデンサー・マイクはマイク・プリアンプから48ボルトの電源を必要としますので、マイク・プリアンプに「48v」とか「Phantom」などのスイッチがあることを確認して下さい。これがないと録音できません。
立て方
SM57をスピーカーの中心と外枠の真ん中に配置させ、親指の第一関節分だけスピーカー面から離して立てます。
C414XLSはスピーカーの中心と外枠の3分の1中心側に寄せて、親指の第一関節分だけ離して立てます。
DAW(ディジタル・オーディオ・ワークステーション)ソフトを立ち上げSM57:C414XLSを10:7くらいの割合の音量にしてスタートして下さい。
よりふくよかな音が欲しければC414XLSの音量を上げ、よりギーン!とした美味しい部分が欲しければC414XLSの音量を下げればいいわけです。
(この話も詳しい人の前ではしない方が良いでしょう。「チーズバーガーを口に含んでからライスバーガーを食べると美味しいよ!」と言っているようなものですから。)
デメリット
この2本のマイクを組み合わせること自体にもデメリットがあります。
それが「位相干渉」です。「位相」を説明すると長くなるので差し控えますが、「なんかスピーカーから聞いてる音と違うなぁ」「なんかクゥワァ~って音がしてるなぁ」と感じたら「位相」が変な感じになっているんです。その場合はどちらかのマイクを1センチ程後ろにずらしてください。改善されなければさらに1センチ・・・と言う具合で良いでしょう。
(この話も詳しい人の前ではしない方が良いでしょう。「チーズバーガーとライスバーガーを同時に食べると栄養成分にデメリットがあるので、爽健美茶を飲んで微調整して下さい・・・」みたいなこと言ってるので、「だったら食うな」という指摘に反論できません。)
まとめ
- 2本のマイクを使ってプロっぽい録音がしたい人は、SM57とC414XLSを買って配置して下さい。
- ふくよかな音の増減をC414XLSの音量で調整すると考えて下さい。
- そして変な音がしたらマイクを少しずつ動かして調整して下さい。
ギタリストの皆さんがプロっぽく録音できるようになれば嬉しいです。