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ギタリストの偏差値?

ご質問頂きました

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左から4人目

25歳のプロを目指すギタリストです。都内の大学を出て、サラリーマンとして一般企業に就職して3年目だそうです。この方が私に聞いたのが
「僕はどのくらいのレベルにいるのでしょうか?上から数えた方が早いですか?下から数えた方が早いですか?津本先生の生徒さんの中だとどうでしょうか?ご存知のアマチュア・ギタリスト全員で考えるとどうでしょうか?」
お気持ち分かります。
そして、この人を代表者として登場させていますが、三ヶ月に1人くらいが質問してくる内容です。特に日本で。
これ・・・そもそもおかしいんです。

心配無用です。

この記事を読んだらなんでこれがおかしいか分かりますよ。

結論

偏差値で考えてはダメなんです。

この考えは、日米の高校を出て、日米の大学を出て、日米で指導している私が日本人に注意喚起したいことのトップ10に入ります。

欲しい答え

質問者さんの欲しい答えは私も分かっています。

質問者さんが褒めて伸びるタイプなら

「今、あなたは偏差値でいうと60くらいだからいいと思うよ!70を目指して頑張ろう!」
と、言って欲しいんです。

怒られて伸びるタイプなら

「お前は偏差値が30だ!ぜんぜんダメだ!もっと頑張れ!」
と、言って欲しいんです。

それは重々分かっているのですが、そもそもおかしいんです。

平均って

偏差値は平均(50)からどのくらい離れているかを数値化するヤツですよね。
この平均を上回ろうというのが日本の教育を受けた人の典型的な考え方なんです。

ギタリストのレベルの平均って何でしょうか?レベルってどうやって計るんでしょうか?知識量?技術の数?テンポの速さ?お客様の数?持ってるギターの本数?稼いだ金額?

私には分かりません。

音楽にそんなものないんです。人と比較しなくていいんです。

従業員にも

私の過去のスタッフにもいました。
完璧を目指すがゆえに仕事の遅い過去のスタッフが、私のを聞いて

「仕事は完璧目指さずに60%のクオリティでスピーディーにやるように心がけます!」

と改心してくれました。私は素直に喜びましたが、次の瞬間・・・ズッコケました。

「でも、私の60%は他人の40%だからもっと頑張ります」

分かります?本末転倒ですよね。

どんな教育受けたらこんな他人と比較する考え方になると思いますか?

そう!日本の名門高校、名門大学、名門大学院。つまり、日本の教育を受けたらこんな考え方になってしまうんです。

もちろんこのスタッフは期間限定雇用であり、私の会社にずっといたわけでもなく、音楽家になろうとしていた訳ではありませんでした。サラリーマンを目指して就職活動中でした。恐らく、平均より有名な会社から、平均より早く内定が決まり、平均より良い給料を貰って就職したんでしょう。そして就職したら平均より早く出社して、平均より良い成績を残して、平均より早く出世したんでしょう。なんの問題もありません。サラリーマンの生き方として素晴らしいでしょう。

ただし!私達音楽家、特にギタリストは別なんです!人と比較する「平均」という考え方は私達には要らないんです!

じゃあ何を目処に?

この話をすると「じゃあ、何を目処に頑張ればいいんでしょうか?」と、言われます。これも日本の教育を受けた人の典型的な考え方です。

自分が目標と定めたものに向かってただ頑張ればいいんです!めちゃくちゃ頑張ればいいんです!他人との比較を目処にしなくていいんです!

自分だけを見て自分で

「上手くなってきたからもっと頑張ろう!」

「まだまだダメだからもっと頑張ろう!」

と言えばいいんです。

まとめ

偏差値を気にすること自体が間違いです。
他人と自分を比較して安心したり落ち込んだりしてる時間があるのなら、ワンフレーズでも多く弾き込んで練習して下さい。
日本人ギタリストを応援しています。


津本幸司

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