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ギタリストに音感・聴音トレーニングは必要?

聴音

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私個人が生徒達に使用するのを禁止してる俗っぽい日本語で言うと「耳コピ」・・・これは聴音技術のことです。この聴音トレーニングはギタリストに必要なんでしょうか?

心配無用です。

この記事を読んだら、ギタリストにとって聴音トレーニングが必要かどうか分かりますよ。

結論

必要です。

以上・・・突き放す訳ではなく、ホントなんです。

聴音の種類

聴音には4種類あります。

旋律の聞き

流れている旋律を楽譜に書きます。

旋律の読み

楽譜に書かれている旋律を唄います。

和音の聞き取り

流れている和音を楽譜に書きます。

和音の読み

楽譜に書かれている和音を唄います。もちろん同時には唄えませんので、構成音1つずつ唄います。

リズムの聞き取り

流れているリズムを楽譜に書きます。

リズムの読み

楽譜に書かれているリズムを唄います。旋律や和音にリズムが伴う場合もあります。

無理?

アマチュアの方が上記をマスターするのは難しいでしょう。レベルに応じてできるようになって下さい。どんなレベルのギタリストがどこまでできるようになる必要があるか、以下を参考にして下さい。

  • 超初心者:コードを聞いてメジャーかマイナーかを分別できればいいでしょう。
  • 初心者:簡単な旋律を聴いて、唄って再現できて、ギターで探れればいいでしょう。
  • 中級者:簡単なスタンダードであれば「旋律の聞き」「旋律の読み」をマスターして下さい。
  • 上級者:自分のスタイルで上記6種はマスターする必要があります。
  • プロ志向:上記6種マスターは当たり前。もっと先を目指して下さい。

もっと先?

「プロ志向用の「もっと先」って何?」ってなりますよね。例を挙げましょう。私が受けた藝大の試験例です。例を挙げる前に、私はピアノ科ではありませんので、メチャクチャ簡単な聴音です。他の科はもっと難しい聴音試験であることをまず覚えておいて下さい。

聴音試験の内容は、ピアノの複雑な旋律が1分ほど流れます。もう一度同じ旋律が流れます。「違いは何でしょう?」と、問われます。「8小節目のG♭の音価が前者は16分音符、後者は付点16分音符だった」「13小節目のE♭が後者はEになっていた」と、答えます。

もう一つ別の試験をご紹介しましょう。私が所属する科専用の試験です。同じロックの曲が数十秒ずつ流れます。「違いはなんでしょう?」と、問われます。「後者の方が250Hzが3デシベル小さい」と、答えます。

あり得ない

「あり得ない!」と、思ったでしょ?

でも、ハッキリ言って、私の後ろに座ってる藝大出身の女の子のスタッフ達は全員これができます。そして、彼女達の将来の夢が音楽家ではなく

「専業主婦」

だったりするんです。

プロ志向のギタリストは、このレベルの音楽家がウジャウジャいる世界で、戦おうとしてるんですよ。

わかりますよね。プロ志向の方は今からでも遅くないので聴音トレーニングして下さい。

まとめ

ギタリストにとって聴音トレーニングは必要です。どうやって聴音トレーニングをするのか・・・また別の記事で書くこととしましょう。(門下生限定ですがISMギタリスト養成所では聴音集中講座を実施しています)あらゆるレベルのギタリストを応援しています。

津本幸司

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