ご相談受けました
「うちのバンドメンバーは『いつも』時間に遅れるんです」
「あいつは『いつも』間違うんです」
「あのベーシストは『全く』音楽理論が分かってないんです」
これやっちゃいけないことやってるんです。
何か分かりますか?
心配無用です。
この記事を読んだら何をやっちゃいけないか分かりますよ。
結論
「この人は『いつも』こうだ!」と決めつけてはいけないんです。
ホントは『いつも』じゃないでしょ?
私達は一度でも人のイヤな所が見えてしまうと、その人の悪い所ばかり探そうとします。1つ見つけてしまうと、『いつも』この人はこうなんだと決めつけてしまいます。バンド内のいざこざレベルだから愚痴って終わりでしょうけど、これ学校のクラス単位になるとイジメにつながりますし、国単位だと戦争になりますし、その昔は人種に対して『この民族は全員そ〜ゆ〜ヤツらだ!』と決めつけて、皆殺しを命じたヒゲおじさんもいるくらいです。(上記の私がポーランドで撮った写真がその現場です)
心理
これ「ホーンズ効果」って言うんです。
例えばバンドメンバーが時間に遅れてイラっと来たとしましょう。そうすると、まず自分がそのメンバーを嫌いになります。そして嫌いになることが正しいんだという証拠を探そうとするんです。2回目遅れたら「やっぱり自分が思ってた通り!こいつは『いつも』遅れる悪いヤツなんだ」と確証したがります。一緒に演奏してて、1回間違えると「こいつは間違うヤツだ」と決めつけて、2回目の間違いを発見すると確証したがります。3回目間違うと「音楽理論が分かってないんじゃないか?」と疑い始めて、今度はそれを確証しようと努力してしまう・・・こんなことを繰り返してしまうものなんです。
これは人間である以上しょうがないことですので、自分が「これってホーンズ効果だよなぁ」と、思っていれば治ります。(治るという言い方は変ですが)
逆に
ホーンズ効果の逆の心理効果があり「ハロー効果」と言います。ハロー効果は音楽家として思いっきり使い勝手のいい効果なのでまた別の記事に詳しく書きますが、早い話が良いところを探すといいってことです(厳密にはこれは応用編と言った感じです)。バンドメンバーの良いところ探して、そのメンバーを好きになろうすれば、そのメンバーの良いところがたくさん見えてきます。その結果、時間に遅れたり、間違えたり、理論が分かってないなんてことが気にならなくなります。
知り合いにも
私の知り合いの大学には学生の態度を決めつける40代半ばの先生がいるそうです。
- この学生はいつもアイツは授業に遅れる
- この学生はいつも科学的な思考ができてない。
- この学生はいつも分かっていない。
20代で社会に揉まれる経験をせずに、30代まで学生生活をしてそのまま教職に就いてしまうと、社会を知らずこうなってしまう人もいるようです。そして学内で力を持ってしまい・・・行き着く先はハラスメント。先述のヒゲおじさんと変わりありません。
まとめ
人の悪いところが気になっても、『いつも』こうなんだと決めつけずに良いところを探す習慣を付けるとバンドが上手くいきますよ。
津本幸司
教則本の質を厳しくチェックして下さい→トータル・ギター・メソッド