ギターソロの良いフレーズって
なかなか思いつきませんよね。これは初心者のみならず上級者でも同じ悩みがあるでしょう。フレーズ集を読んでもイマイチ自分に合わないような気がするし・・・分かります。
心配無用です。
この記事を読んだら、どうやってフレーズを構築していくかが分かりますよ。
勘違い
まずほとんどのギタリストが大きな勘違いをしています。
たまたま気に入ったフレーズを弾いたときに
「良いフレーズを思いついた!」
と、考えることです。あたかも、天から降りてきたかのように。
しかし、これは「思いついた」のではなく「思い出した」だけなのです。
弾いたことがないフレーズだから、思い出したことにはならないのでは・・・と思いがちです。
確かに弾いたことはないかもしれませんが、どこかで聞いたことのあるフレーズを何かしらの偶然が重なり弾いたときに
「おお!俺ってすげ~!」
と、思ってしまうんです。発想を司る自分の「右脳」に感謝したくなります・・・微笑ましくもありますが、少し「おめでたい方」です。
そもそも
そもそもなぜ良いフレーズだと思うのでしょうか。
それは一度どこかで聞いたことがあるからです。
知ってるから良いと感じられるのです。
これが認知と嗜好の関係です。
ヒット曲が似たような曲ばかりになるのもこれが原因です。
子供が救急車を見つけて「あ~!きゅ~きゅ~しゃ~!」と喜ぶのも、その子供が救急車の存在を知ってるからです。
ギター音楽は今の時代は不自由なく探せます。そんな中、世界中の誰もが弾いたことがないフレーズで、自分の好みに合う12音の組み合わせが、今のあなたの技術で生み出せるでしょうか。
自分でフレーズを思いつくなんてできないんです。
解決策
自分でフレーズを思いつくことができないなら、どうすればいいのでしょうか。
「構築」するんです。
好きを分析
自分が好きなギタリストのフレーズ、過去に弾いたことのあるフレーズを徹底的に分析して下さい。そして自分の嗜好を固めて下さい。例えば、
- 自分はアルペジオがたくさん入っているフレーズが好きなんだなぁ。
- 自分がハーモニック・マイナー・スケールで細かい音を弾くフレーズが好きなんだぁ。
- 自分はブルースっぽいフレーズが好きなんだなぁ。
- ペンタトニック・スケールを中心に成り立ってるフレーズが好きなんだぁ。
嫌いを分析
そして自分があまり好きでないフレーズも分析して下さい。
- 自分はクロマチック・スケールで繋げてるのはわけわかんないから嫌いなんだぁ。
- 自分はフュージョンっぽいのは嫌いなんだぁ。
- 自分はインターヴァルが広いフレーズは弾きにくいし嫌いなんだぁ。
- 自分はメジャー・コードの上にマイナー・ペンタトニック・スケールで弾くのが嫌いなんだぁ。
組み合わせる
そして、いろんなフレーズを自分なりに改良して検証してみて下さい。
上記の嗜好の方の場合、自分が好きなアルペジオがたくさん入っているフレーズに、自分が嫌いなクロマチック・スケールを入れてみます。そして、本当に自分が嫌いになるかを確認します。
もしかしたら、偶然「お!こういうのもアリかも!」というフレーズが出来上がるかもしれません。
このような偶然の発見を「セレンディピティ」と言います。
これらの作業は論理的に考える「左脳」の労働です。
自分の右脳を信じず、左脳を使ってフレーズを構築して下さい。
もちろん中には自他共に認める「天才」もいらっしゃるでしょう。そんな方は私の話など一切聞かず、これからもどんどん「良いフレーズを思いついて」生み出して下さい。私達凡人はその方が生み出した天才的フレーズを元に効率良く「構築」させて頂きます。
まとめ
- 右脳を使ってフレーズを思いつくことは希。
- 左脳を使って既存のフレーズの嗜好を固めて行く。
- 様々な組み合わせでフレーズを構築しましょう。
この記事が頑張るギタリストの学習のヒントになっていることを願います。